今年の体育祭は人に迷惑かけないようちゃんt…うそ、待って! チケット当たってた!あ……も、勿論体育祭優先する、よ。 | |
くろば ういか | |
黒羽 初歌 | |
クラス:3-A | 身長:160cm | 誕生日:1月17日 | 血液型:A型 部活動:チアリーディング部 | 委員会:体育祭実行委員会 | 赤組 | ペア:切原赤也 | |
一度も染めた事のない黒髪に黒い瞳、穏やかな笑みを浮かべ年齢より少し大人びた外見を持つ、それが黒羽だ。その外見に見合った穏やかな性格の少女だが、まだ中学生。時に子供じみた表情、口調なども現れ喜怒哀楽がはっきりしており人との会話、お洒落、甘い物が好きな何処にでもいる少女…ただ、それは何もない日々の姿で。彼女、実は生粋の2.5次元中心の舞台ヲタ。とある平日昼公演が当たれば学校なんて関係ないと劇場へと走り。夜公演が当たれば部活をすれば間に合わないという理由から部活に出ないちょっと迷惑な問題児。普段は真面目な生徒故、教師や部活仲間からあいつはあれがなければ…なんて呆れと嘆きの声がどこからか聞こえてくる。 | |
#ffc5a3/懐かしい金平糖 |
(とある日の昼休みの正面玄関近くの廊下にて―夏の暑さが嘘のように過ごしやすい季節、秋だというのに時折感じる冬に等しい寒さはなんだろうか。夏の日差しが懐かしく思ってしまうくらい最近の気温の変化は様々でまだ今日は過ごしやすいなと感じながら外へと出るためと歩いていた時聞こえてきたのは校内放送。淡々と流れていく声、音に足を止め耳を傾ければ、)そういえば、そろそろ体育祭の時期なんですね…まあ、私には関係ない、わけじゃなかったかあ。(ふと思い出したとある出来事を再確認してしまったのか無意識に出た声と表情はどこか悔しそうなひとりの少女、手にはなぜか通学鞄を持っておりぎゅっと持ち手を握りしめ、)頭切り替えていきましょう、放課後までに帰ってくれば委員会も問題ないよね。(うんうんと頷きながら先程までの表情は何処へやら今はどこか熱っぽい瞳が宿され誰に向けてるのか笑みを浮かべているが、どこか遠くの世界へと旅立っていればいきなり後ろから挨拶が聞こえてくる。旅立っていた意識が戻りくるりと聞こえた声の方へと振り返れば、そこにいるのは同じ立海の生徒。「え、あ…はい、こんにちは。」と淡々と挨拶を返せば、なにか用事があるのかと尋ねる前に相手側からのインタビューに協力してくれないか?という問いかけが聞こえてきた。ぱちぱちぱちと幾度か瞬きをする少女の瞳は先程までの熱はどこに行ったのやら一瞬、脳内処理が追いつかず理解できなかったのか呆けた表情になってしまうが、ふるふると首を左右へと振って切り替えれば、)あの、えと…見てわかると思うんですが………私、ちょっと用事があって早退するので、協力は…(どこかはっきりせず言葉濁す彼女の原因は早退の理由。どういう理由かをきちんと言うことはできないため今は急いでおり、協力は出来ないと、ただそれだけを伝えるも。その曖昧な言い方のせいなのか、それとも聞く耳持たずだったのか新聞部の生徒はそんな少女にインタビューの一問目を尋ねるようだった)
え、ちょっと…忙しいって言ったのに人の話を聞いてくれないのね!うい、嘘ついてないんですけど…(はふり、とため息が無意識にこぼれてしまう。少女の言葉を聞いてくれなかったことに怒りが…だけどそれよりも呆れが大きいのか、聞く耳持たずとはこのことをいうのだなと納得しつつも、諦めきれず八の字に眉を下げつつもう一度相手に理解してもらおうとちらり。少女は手首につけている腕時計と相手の顔を交互に見るが…またも曖昧な態度だったため、鈍感なのかそれとも気づきながらも気にかけていないのか質問の答えをいうのをただ待っている姿が見られる、)んん、仕方ないですね…時間がないのでさくさくっと質問に答えるのであなたもまだ質問があるようだったら、はっきりきっぱりと言ってくださいね!(いつまでも新聞部の生徒と対面をしているだけに時間を使われるのは本当に用事に遅れてしまう、ここは折れるしかないと思ったのかやっと出た協力の意の言葉。)えっと、まずは自己紹介ですか…3年チアリーディング部所属の黒羽初歌と言います。漢字は黒い羽に初めての歌って書いて、くろばういか。(弾むような声と共に笑みを浮かべ少女の名前に使われている漢字を音に出しするすると人差し指一本を動かし空に自分の名前の漢字を書く動作はまるでキャンパスに絵を描いているようで。委員会は所属していないのかと相手から尋ねられれば、先ほどの笑みは何処へやら不貞腐れた顔へと変わってしまい、ちょっとだけ横へと視線を向ければ不機嫌そうな声色で)委員会は、いつの間にか体育祭実行委員会になってました…
ハマってることといえばもちろん舞台観劇です!最近はやりの2.5次元は勿論のこと宝塚や劇団四季とか、観劇したい公演は本当に行きたいわ!(先程見せた不貞腐れた顔はどこに行ったのか、いまの少女は頬を紅く染めて。瞳も、表情も、輝きに満ち生き生きとしていた。そんなにハマっているのならば理由とは?と詳しく聞き出す問いかけにうーんと唇に人差し指を当て悩ましげな表情を浮かべたまま、)なんで……ハマってるかの理由は………、なんでだろう?(考え、悩んだ末の答えは少女のなかで見つからなかった―なにか一つでも出てくるだろうと思い、再度考え、出た答えはただ、一言。)―――、見入ってしまった、のでしょうか。(どこか遠くを見つめ、思い出すは初めて見たあの光輝く世界で…少女は新聞部がいることも忘れてしまう程、思い浸り幸福感に満ち足りた表情をしていた。)多分、好きな役者さんへの言葉は出せるのですが、舞台自身の魅力は伝えきれないほどあって…でも言葉がなくなってしまうから。この感動を伝える術を………まだ私は持ってないから詳しく言えない、気がします。(少しだけ眉が下がり語彙力が足りない自分にどこか心苦しく思いつつ、切り替えていこうと次の質問を促そう)
か、彼氏!?そんな、ういに彼氏なんて、いないよお!(ドキドキ―まさかの恋バナが出てくるとは思っていなかったのか心臓の鼓動は激しく奏でられ顔が熱い。自身の熱を冷ますように両手をそっと顔を隠すように、だけど頬の熱が一番収まらないためそこを中心に当てて、伏し目になり「そういう、あなたはどうなのよ?」なんて自分に尋ねたのだから相手だって答えるのが義理だろうとちらりと視線を向けたが飄々とスルーされてしまい、少しだけ口を尖らせ膨れっ面。そんな表情が出てしまい、今までの質問にて時折出てきた言葉遣いを聞いてれば大人になりきれないまだまだ子供な一面が確認できてしまった新聞部―そのまま、次の質問であるタイプに関してもぐいぐいと問いかけられれば、ふくれっ面だった顔はまた直ぐに染まる)その、あの………、好みっていうか、さっき言ったようにハマってるもので、一人すごく…格好良いし演技も良くて、好みだなあっていう人がいて。あ、名前はクロくんって、ういは呼んでるんだけど。クロくんね、すっごく殺陣が上手くてね…どんな演技もちゃんと演じている役にハマるように頑張ってるんだけど、ういが一番好きなのは和服を着ている時の殺陣で…裾の靡きとかすごい考えてるのかなって位動きが綺麗で、ういの最推し、です。(「きゃー言っちゃった!」なんて興奮からか高い声を上げ染まったままの顔を先程と同じに覆う様に照れ隠しからなのか、首をぶんぶんと左右に動かすその様子はいつか首が取れそうなくらい激しかった)
あれ?ねえ…これが本来なら最優先じゃないでしょうか?体育祭に関しての特集でのインタビュー…なんですよね、違う?(はて、なんて首を傾げて聞くも、今までの相手の行動は既にこの時間一緒に過ごしているだけでわかるため疑問符をつけるが、答えは言わなくてもいいという意味を込めて、相手の答えが出る前に回答を続けよう)そうですね………一応運動部所属なので、体力には自信があると思うのですがチームの力になれるよ!ってはっきりとは断言はできないかな…だって…あの、当落の結果次第だし、ね……あ、でも一応今回は平日は入れてないよ!休日だけだから………だ、大丈夫なはず!(「まって、やっぱりここ全部カットして欲しい、な。」慌てるように自分が出した発言はマズイ事が今回は分かってしまったから出た言葉なのか、それはいつも我が道を行く問題児の言葉とは思えなかった。すう、はあ…と何度か深呼吸をすれば、気を取り直し緩く笑みを浮かべば、)体育祭実行委員として、それにチアリーディング部として自分の趣味に突っ走らないでちゃんと今回は頑張りたいと思います。目指せ優勝!……できたら嬉しいかなあ。だから、チームの力になれるように努力はします、ね。あ、あとちゃんと実行委員の仕事もします…でも今日だけは実行委員の集まりに遅刻しても勘弁してください。(先程とは打って変わりぐぐぐと両手で握り拳を作り意気込みを伝えるその姿は闘志に満ちていた。が、握った拳を解けば拝むように両手を合わせウインクを一つ向けちゃんと今日の集まりにも参加すると誰に告げているのか言葉にする彼女。今さっきの姿はほんの一瞬のもので、真面目に答えたと思えばせっかくカットしたのにそれに似たような事を口に出すが、こちらは消してほしいとの願いは言われなかったため、このまま記事にされるのだろう。)
あ、やっと終わりました?もう、早退しようとする生徒を呼び止めるのはこれっきりにしてくださいね!(少し怒ったようにだけど楽しかったからいいかと思い、からかうようにケラケラと小さく笑い声を出し、自分のことが載るかも知れない次号には期待を持っていた。「もちろん、次回の新聞も楽しみ、に……」なんて言葉を続けつつ気になっていたのか、ちらりと少女はつけている腕時計をみれば言葉は止まってしまう――時計の針は既に少女が出ようと思っていた時間を過ぎていた。それだけならまだいいが間に合うか間に合わないかの瀬戸際という程時間は無情にも流れていたようで。さああああ、と絶望からなのか顔色はどんどんと悪くなっていき、)お、遅れちゃう!やだ、クロくんの写真集リリイベ!(少女が一度学校からいなくなる理由はこれだった―大切な、彼女にとって大切な用事だった。無情にも過ぎてしまった時の針は巻き戻らない。共に過ごした新聞部への最後の挨拶もままならぬまま別れよう。今はただ一刻も早く失くした時間を取り戻すようにと走り出した。例えもしまた誰かに捕まろうものならその時は絶対に止まらないと決意を胸に抱き。最推しに逢えるというわくわくとドキドキで最初は胸いっぱいだったのに今は間に合うだろうかという意味でのドキドキしか残っていなかった―――)