嫌な時期になったもんだ…寒いし眠いしたるいし。 僕ぁ寝て待ってるから、勝手に走って来てくれよ……ええ、ダメ? | |
ちざくら えま | |
千桜 英眞 | |
クラス:3-H | 身長:143cm | 誕生日:3月27日 | 血液型:AB型 部活動:美術部(幽霊部員) | 委員会:体育祭実行委員会 | 白組 | ペア:柳蓮二 | |
“居眠り女王”と呼ばれる少女が居るらしい。寝る子は育つとは言葉ばかりに、同級生よりも頭半分小さいその身体を悠々自適に丸まらせ、教員の溜息もどこ吹く風。そのくせ成績は常に上位ときたから、理不尽を地でいくのである。少女の性格は至ってシンプル、クソ女の五文字に尽きる。嫌いな言葉は”努力”、達観した物言いも何か言われたならば屁理屈で返すし、正論で突かれれば話題をコロコロ変えて責任逃れ。しかし、寝ている分のノートも自宅で埋めるくらいはやってくるからいまいち憎めないところだ。――時を同じくして、名のあるコンクールを圧倒的技量で制覇し続ける小さなヴァイオリニストがいるらしいが、それはまた別の話である。 | |
#b83040/お姫様と毒林檎 |
(机に突っ伏して眠る少女、挨拶がわりの寝息に新聞部員も焦りを見せる。「もしもし?」「きこえてる?」――三度ばかり揺すった後、もぞりと制服に顔を押し付けて)………ぐう(答えたく無いと言わんばかりの狸寝入り。これには呆れた新聞部員も踵を返す―わけもなく。「起きて!起きてってば!もうすぐ下校時刻近いんですけど!」と身体を揺すられたならば、起きないわけにもいかず。)……んん……もう、なんだね一体………ふわ〜あ…、…ん?おい。下校時刻近いってさっき言ったわりに、まだ昼休みの時間のように見えるんだが…?君には正常な目がついているのかい(起き抜けの鋭い眼光と口から出る攻撃的な言葉に相手もたじろぎ気味。心なしか吃驚させられた事への仕返しに近いのだろうか。うとうとと眠たいまなこを擦りながら)……まあいい。で、何の用だって?………立海生の、本音、なあ。ふうん、なかなかに面白い題材じゃあないか。僕でよければ答えてやらんことも無いな(足を組み、腕を組み、さあ来いとばかりの格好には部員も呆れ顔。)早くしないと寝てしまうぞ(と脅されたなら、渋々部員も最初の質問へと移るだろうか)
ああ、まさにテンプレートだな。(ふは、)自己紹介か…単純にやるのも面白くは無い、が……些か寝起きだからな……あまり頭が回らないのだよ(聞いてもいないのにつらつらと言葉を並べるのは少女の悪い癖か。なんだこいつはと言わんばかりの視線も)なんだ、僕があまりにも美人だから惚れたか?(なんて言葉で返すクソッタレぶりはさておいて、睡眠により乾燥した舌をペロリと舐めた後に)千桜英眞だ。千の桜、英語の英に旧字体のまことで眞。それで…学年は見ての通り三年だ。(教室の外にあるクラスの表札を指さして)ふむ、昼休みで皆が出払っている三年の教室に来たという事は、恐らく上級生のインタビュー記事も含めたいという魂胆だったのだろう?僕が居て助かったな。(押し付けがましい文言にはもう慣れただろうか、「ソーデスネ!それでは部活や委員会は何か?」などと爽やかにスルーを決める新聞部員にむっと眉間を寄せながら、ふうと息をついて続けよう)部活は美術部だがほとんど行っていない。委員会は体育祭実行委員だ。……何?意外だと?そうさ、僕は寝ている間に勝手に決められていたんだ。これで二年連続さ……参ったもんだよね(自業自得っスね、と言いかけた部員を尻目にやれやれと首を振り、「それで?次は何を答えればいいんだ」と半ば乗り気で、次の質問を投げかけた。)
(趣味と言われても、これといった趣味がないのが事実。なにぶん飽き性故に熱中する事なく次のものへと目移りしてしまうのはどうしようもない性分だ。唯一続いている習い事は趣味として言うには些かニュアンスが違うし――)…………うん、ないな。(長考した挙句の結果に「ええ〜?なんか一つくらいあるっしょ」とおしてくる言葉。ええ?と呟くのはこちらの番だ。どう捻ろうにも趣味一つ思い浮かばない。残念な女である。)なにぶん個性が無いからなんとも…昔は編み物やら何やら好きだったけれど、別に今はそう言った趣味はないな。ああ、たまに料理するくらいじゃないか?でも別に趣味とまではいかないな。……あとはやっぱり、睡眠……かな(どうしても結論はそこに落ち着いてしまいがちである。)
いない。(すぱっと、それは言葉を遮るように口から出た。)というか、興味もない。男性だろうが女性だろうが恋愛にこぎつけるほど仲のいい人もいないし、しようとも思わないな。好みのタイプゥ?特には。………ああでも、僕が寝ている時邪魔をしてこない人なら。(捻り出した結果がこれである。今まで恋愛のれの字も見せず、興味も持たなかったからこそ、実感が湧かないのである。世が世なら女子は結婚の決まる歳でもあるのに、「一生独身でもいいくらいだね」と豪語するぐらいには悠長な考えだ。)
意気込みねえ…(頭をぽりぽりと掻きながら)そういや今日は寒いね?まだ10月だってのに(、なんて話題をシフトチェンジ。特に意気込みはありませんとは、悲しいかな思っていても言いづらい立場にあるのである。けれど、「寒いけど、そんな中やる体育祭に向けてもっとこう、ないんですか?」なんて無理やり話題を戻されたら仕方がない。)ええ…君、随分無理やり戻してくるじゃあないか…。……んん…仕方ないな。まあ、適度にガンバリマース。…これでいいかい?ええ、もっと?……もうないよ。(がっつりと眉間に寄った皺は顔に似合わず不快感丸出しだ。然し、こう発言しておけば安々食い下がってくれる事を祈るばかりだ。事実、「それだけですか?まーしかたないですね!」と話を切り上げてくれたのだから、一生感謝し尽くしてもしきれない。そう、今だけは。)
はいはい、楽しみに待っているよ。(ふわあと漏れた欠伸にひらひらと生気ない手振り。昼休みもそろそろ終わり、授業が始まればまた夢の世界へ旅立つ心算だ。先生のため息が今からでも聞こえてくるなとぼやいては、寝ぼけ眼をゆっくりと擦った。神無月も頃合い、冷え性の指先はしっかりと冷えてくるから、体温で暖かくなったセーターへ顔ごと埋めてしまおう。珍しく人と長い会話をしたものだから、脳みそそのものが疲れていそう―とまでは言わずとも、少なくとも他人と喋った事による疲労感は感じている筈で。)